第7回SAFE学術大会in Osaka
4月13日㈯は午前の診療をお休みさせていただきまして、第7回SAFE学術大会 in Osakaに参加して参りました。
SAFE(Sharing All Failed Experiences)とはインプラント治療におけるトラブルの原因またリカバリー方法を歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士といった歯科に携わる役職の多方面から検証するスタディーグループです。今回は600名を超える多くの参加者がいらっしゃいました。
インプラントに限ったことではないですが、医療というものはほぼ全てが患者さんそれぞれに合った最善の治療方法を計画・立案し、治療するカスタムメイドなものです。歯科で言えば同じ患者さんの同じ歯を治療したとしても1回目と2回目では罹患度合いや治療方法が異なることがほとんどです。加えて患者さん自身の体質や年齢や全身的な疾患などの条件にも左右されます。
特にインプラント治療とはヒトの体に人工物を埋める治療ですので、外科的・材料学的・補綴咬合学的知識などの歯科に関する様々な研鑽を積んだ上で初めて成功を得られると考えます。さらには患者さん側の条件として、骨質・骨量・出血傾向・手術可否の全身疾患・全身疾患に対する他科での治療状況・喫煙・習癖などが挙げられます。つまり歯科医師、歯科衛生士、歯科衛生士、そして患者さんの団結がなければ良い結果は得られません。
インプラントの起源は古くは紀元3世紀ですが、現代のインプラントといえるものはまだ50数年といったところで、今なお進化目覚ましい治療です。このSAFEでは、起こってしまったトラブルに対して、紳士で勇気ある先生方の、また心広く医療の発展を願ってくださる患者さんによる症例検討会です。起こったトラブルに対して真摯に向き合い、多くの歯科医療従事者で検討してこそトラブルは減少します。人類の歴史と同じように、進化していく過程にはトラブルから学ぶことでより良い方向へ進みます。そういった視点の勉強会は少なく大変貴重な機会に恵まれました。より一層日々の診療に身を引き締めていこうと再確認いたしました。